フローの概念を知ると人を成長させる方法が分かるという話
チャレンジとスキルの度合いで
人が成長するフローとは?
人の能力が最も発揮できるフロー(ゾーン)が存在します。
フロー(flow)とは周りの雑音も消え、目の前にある達成したいモノに完全に集中しているような状態のことで、心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱され概念です。
ゾーン、ピークエクスペリエンス、無我の境地、忘我状態とも呼ばれるモノですが、スポーツでアスリートがとてつもない記録を出す時は、大抵ゾーンと呼ばれる状態の時です。
このフロー(ゾーン)はスポーツだけではなく、ビジネスにおける人材育成、人の成長に関わる知っておくべき重要な概念なのです。
フローは、チャレンジと個人のスキルによって決まってくるのですが、ここをうまく使うと人は成長できます。
逆にこの概念を知らないと、人は退屈モードに入って成長ができなくなり、本来持っている能力を発揮できなくなります。
今回はビジネスシーンで使える、人を成長させるフロー(ゾーン)の考え方についてお伝えします。
フロー状態は人が最も能力を発揮できる場所
『フロー(ゾーン)』を図にするとこんな感じ。
縦軸が『目標値やチャレンジ』横軸が『スキル』だとすると
目標に対して、スキルが釣り合っているゾーンにいるとフロー状態にあるということです。
フロー状態の時に、ある限られた狭い範囲でもっとも集中できる『ゾーン』があると考えてみて下さい。
たとえば、プロ野球選手は常にオレンジのフローの領域で試合をしています。
得意なことをリラックスしてポテンシャルを発揮できる状態。
このフローの中でも、ある一定の条件が揃うと『ゾーン』に入る。
プロ野球のピッチャーが完全試合をしたり、1試合でホームランを三本打ったりするときは、ゾーンに入っているときです。
フローの外にある
退屈領域と成長領域
ここからビジネスの人材育成でも必要な人を成長させるフローの概念について説明してきますね。
あなたは、下の図のようにオレンジ色のフローの領域にいたとします。
フローの領域は目標やチャレンジが、あなたの持っているスキルとちょうど釣り合っている場所なので、集中して仕事もサクサク進められます。
しかし、得意なことをやっているとドンドンとスキルが上がって行って、緑の☆印は右の方に移動してゾーンの下の領域である『退屈領域』に入ってしまいます。
スキルが上がっているのに、目標やチャレンジが低すぎると、この退屈な状態になるんですね。
仕事は楽勝なのですが、簡単過ぎて段々とつまらなくなってきますし、このエリアでは絶対に人は成長しません。
この領域を退屈と捉えてストレスと感じるか、楽で安定していると捉えるかは人それぞれですが、本来もっと能力を発揮できる場所があるのに活かされていないという意味では、企業や組織に取っては損失ですよね。
逆にオレンジ色のフローの領域ある緑の☆印に目標とチャレンジを上げてみるとフローの上の『成長領域』にシフトします。
『成長領域』はスキルに対して、目標が高すぎると、ストレスになるのですが、成長を望むなら、この場所が成長できる領域になります。
なぜならば、目標やチャレンジに対して、自分のスキルが低いと、思うように仕事も進まないしストレスになりますよね。
この成長領域は居心地が悪い場所なのです。
居心地が良いチャレンジとスキルが釣り合っているフローの領域に戻るには、チャレンジを下げるか、スキルアップするしかありません。
チャレンジや目標がそのままなら、自分が成長してスキルアップするしかないのです。
スキルが上がるとグラフの右の方に移動していつの間にかフロー状態に入ります。
そうすると、再びポテンシャルを発揮して集中して仕事ができるようになります。
成長は居心地の悪い場所で起こる
たしかに、スキルに対して目標が高すぎると、ストレスになりますが、成長は居心地の悪い場所で起こるというマインドセットを持って下さい。
しかし、時間の経過でスキルの向上に伴い、いつの間にか退屈モードに変わって、本来使える能力も発揮できなくなります。
そこでチャレンジ領域に配置すると人は成長します。
人材育成をうまくやっている会社は、人の成長に合わせて、これをやっています。
ただし、チャレンジが高過ぎると、才能が開花する前に潰れてしまったりするので要注意。
会社も個人も、少し居心地が悪いくらいの場所でチャレンジしながら成長し続けて下さい!
↓この記事を書いた人↓
株式会社エナジーフロー CEO
動画を駆使したマーケティングの専門家
学習をもっと面白くするエンタメ型動画プロデューサー
動画プロモーションの動画制作やWeb制作、コピーライティングなどを中心に、自宅がある神奈川と会社がある沖縄でデュアルライフを送りながら活動しています。
クライアントの想いを発信するためにクライアントの話をじっくりと聴いて、ターゲットに伝わるコピーラーティングを心がけています。
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